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本日のテーマ
昨晩のNY市場は、
まさにマクロ経済の「強烈な重力」を見せつける一夜となりました。
注目の米雇用統計は、事前のNFP鈍化という甘い期待を粉々に打ち砕く、
完璧なまでに強い結果となりました。
まずは、そのファクト(データ)をそのまま掲載します。
米国雇用統計 21:30発表
・非農業部門雇用者数(NFP):17.2万人(予想8.5万人/前回17.9万人)
・失業率:4.3%(予想4.3%/前回4.3%)
・平均時給(前月比):0.3%(予想0.3%/前回0.2%)
上野ひでのり本日の視点
雇用統計の強さが示すものとFRBへの影響
このデータが何を示しているか。
それは「米国の労働市場は依然として極めて強固であり、
インフレの火種は全く消えていない」という冷徹な現実です。
NFPは市場予想をダブルスコアで上回り、
さらに前回分も12.3万人から17.9万人へと大幅に上方修正されました。
平均時給の伸び(0.3%)も加速しており、
賃金インフレの圧力が継続していることが証明されました。
この圧倒的なファクトは、FRB(米連邦準備理事会)のタカ派姿勢を
完全に正当化します。
ウォーシュ新体制下での「年内利上げ」のシナリオは一層補強され、
米金利は急上昇。
ドル指数(DXY)は4月7日以来となる「100」の大台に乗せ、
昨日の高値は100.109に達しました。
一方で、金利上昇の直撃を受けた株式市場には大打撃です。
NY株は大幅安となり、S&P500の10週連騰記録は途絶え、
ナスダック100に至っては
2025年4月以来となる強烈な下落を記録しました。
FedWatch Toolによる2026年末の利上げ確率は50.4%と
前日比でやや低下したものの、
市場は「高金利の長期化(あるいは追加利上げ)」という現実を前に、
リスクオフ(株売り・ドル買い)へと傾斜しました。
狂暴なマクロ重力と、ドル円を縛る「見えない鎖」
これほど強烈なドル高材料が出たにもかかわらず、
昨晩のドル円の動きには
「ある違和感」があったことにお気づきでしょうか。
ドル円は最終的には160.338まで上昇したものの、
米国雇用統計発表直後の20分間は
160円を挟んだ狭いレンジの揉み合いから抜け出せませんでした。
途中、突如として159.721まで急落する場面もありましたが、
すぐさま160円台に復帰するなど、異様な粘着性を見せています。
ドル指数が100を突破するほどの強烈な上昇圧力があるのに、
なぜドル円は160円台を勢いよく駆け上がらなかったのか。
その答えが、昨日のメルマガでも指摘した
「8日(月)23時期限、160.00に控える巨大なオプションストライク」です。
この巨額なオプションの売り手によるガンマ・ヘッジ(防衛的な売買)が
強力な引力となり、相場を釘付け(ガンマ・ピン)にしているのです。
ドル円相場の行方
しかし、クオンツの視点からテクニカル分析を行うと、
現在のドル円は極めて危険な水域に達しています。
日足の25日移動平均線におけるボリンジャーバンドを見ると、
まさに「+2.0σ」のラインに迫る値動きとなっています。
オプションの鎖によって極端にボラティリティが圧縮された
「スクイーズ」の状態から、
ひとたびバンドウォークを伴う「エクスパンション(決壊)」が起きれば、
テクニカル的には爆発的な上昇…
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