【日米利上げ確率が変化】米の低インフレ指標で、年内「日銀82%」対「FOMC56.7%」

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本日のテーマ

昨日のNY為替市場では、インフレ指標の下振れと米金利の高止まり
という相反する材料がぶつかり合い、
ドル円は激しい綱引きの末に157.535まで持ち直す展開となりました。

米商務省が発表した8月のPCE(個人消費支出)物価指数は、
算出手法の変更(サービス分野の推計見直し)が過去に遡って適用された結果、
7月・8月のコア指数がともに前年同月比3.0%へ0.3ポイント下方修正されました。

インフレ圧力が想定ほど強くないことが判明し、
市場では「FRBの10月連続利上げ観測」が急速にしぼんでいます。

しかし、足元の米債券利回りは依然として高水準を維持しており、
インフレ鈍化によるドル売りと、金利高によるドル買い戻しが交錯しています。

本日は、日米のダブルイベント(日銀短観と米雇用統計)を前に、
市場が織り込む「利上げ確率のローデータ」を直視し、
相場の真のドライバーを解き明かします。

上野ひでのり本日の視点

1.日米の政策金利織り込み度比較:12月は日銀がFRBを圧倒

セルサイドのアナリスト陣は、
「日米金利差の縮小期待は後退しており、中期的にはドル円の上昇トレンドが続く」
と解説を繰り返しています。

この強気論が事実かどうか、市場参加者が自らの資金を投じている
「政策金利の織り込み確率(ローデータ)」を突き合わせて確認してみましょう。

【米FRB(FedWatch Tool)の利上げ確率】
10月28日 FOMC:38.2%(前日までの約7割から急低下)
12月09日 FOMC:56.7%

【日本銀行(東短リサーチまとめ)の利上げ確率】
10月30日 決定会合:22%
12月18日 決定会合:82%

10月の会合に関しては、米中間選挙直前のFRB(38.2%)、
新政権発足直後の日銀(22%)ともに「据え置き」がメインシナリオに傾きました。

注目すべきは12月会合の数値です。

日銀の利上げ織り込みが「82%」という極めて高い水準に達し、
FRBの「56.7%」を圧倒する逆転現象が起きています。

「日米金利差は開いたまま固定されている」と錯覚している裏で、
プロの金利市場は年末に向けた明確な金利差縮小圧力を既に織り込み始めています。

2.明日のダブルイベント:日銀短観と米雇用統計のローデータ

明日10月2日は、東京時間に日銀短観、夜間に米雇用統計が公表され、
日米の10月~12月の金融政策パスを決定づける最重要局面を迎えます。

【日銀短観(事前予想)】
大企業製造業・業況判断DI:プラス25(前回実績:プラス22)

中東情勢の緊迫や原油高、金利上昇という逆風下にあっても、
日本の大企業製造業の景況感は改善が見込まれています。
この強い数字が確認されれば、
植田総裁が従来より速いペースでの利上げを示唆する強い根拠となります。

【米雇用統計・9月分(事前予想)】
非農業部門雇用者数(NFP):9.8万人(前回:16.2万人)
失業率:4.1%(前回:4.1%)
平均時給(前月比):0.3%(前回:0.3%)

昨夜のADP雇用統計(9.0万人増)は無風で通過したものの、
本丸であるNFPのコンセンサスは10万人割れの急減速を想定しています。

PCEの下振れによってインフレ懸念が後退した今、
雇用データが弱含めば、FRBの利上げ見送りを正当化する決定打となり得ます。

3.相場のドライバー分析:表面的なドル高に潜む「上値の重さ」

現在のドル円は157円台半ばで底堅く推移していますが、
日銀が不意打ちのレートチェックを放った水準(158円手前)や、
長期トレンドの分水嶺である200日移動平均線(158円台半ば)に近づくほど、
日米当局による協調介入への警戒感と
本邦クジラ(機関投資家)の強烈な戻り売りが待ち構えています。

FRBの10月利上げ期待が剥落し、
12月に向けて日銀の利上げ確率が82%へ急騰している現状を踏まえれば…

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