【ウォーシュ新FRB議長の初陣】ベッセント氏の最強パートナー誕生でドル全面高

本日のテーマ

昨日は、米国の「奴隷解放記念日」の祝日で、値動きが限定的な金融市場でした。

振り返れば、先週末(13日)のメルマガで私が提示した
「来週のマクロ3本柱(イラン情勢、日銀、新体制FOMC)」は、
極めて妥当な流れで伏線が回収される歴史的な一週間となりました。

本日のメルマガでは、
先週末の予測がどのようなデータとして着地したのかの
冷徹な「答え合わせ」を行います。

そして、新FRB議長ウォーシュ氏が支配する来週以降のマーケットで、
我々クオンツがどう立ち回るべきかの「新時代の展望」を提示します。

上野ひでのり本日の視点

1.【イラン和平】「原油安=ドル安」という常識崩壊の答え合わせ

先週末の段階で、
私は「和平合意の確率は85%。原油は下落するが、
マクロ環境の変化によりドルが下がることはない」と予測しました。

答え合わせは完璧です。
予測通り米イランが戦闘終結の覚書に署名し、WTI原油価格は急落しました。
しかし、ドルインデックス(DXY)は下落するどころか、
一時101.127まで全面高へと急騰したのです。

先週末に指摘した「原油安=円高・ドル安」という
旧来の教科書的な常識の崩壊が、
実際のデータとして完璧に証明された瞬間でした。

市場の関心は地政学リスクから、
ベッセント米財務長官・ウォーシュFRB議長という実務家主導の
「最強のドル環境」へとシフトしています。

2.【日銀会合】1.00%利上げが「単なる踏み台」に終わった必然

日銀の金融政策決定会合についても、
「利上げ確率98%で1.00%への引き上げは確実だが、
14.58万枚の円ショートを抱えるヘッジファンド勢の優位性はビクともしない」
と申し上げました。

結果として、予測通り1.00%へ利上げが断行され、
内田副総裁の初陣会見も市場にとっては「無風通過」となりました。

日銀の歴史的な利上げですら、
結果的にはドル円が161.803円まで急伸するための
「単なる踏み台(通過点)」に過ぎなかったのです。

米国の下がらない短期金利という巨大な必然の前には、
日本の利上げは局所的なノイズでしかないという冷徹な総括が下されました。

3.【新体制FOMC】トランプの白旗と「カンニングペーパー没収」の破壊力

そして最大のイベントであったFOMC。
「年内利上げ確率59.4%の恐怖の中、
ウォーシュ新議長が経済見通し(SEP)と初会見でどう動くかが
最大のキーファクターになる」と予測していました。

蓋を開ければ、年内利上げ確率は59.4%どころか、83.1%へと爆騰しました。
トランプ大統領が不満を漏らしながらも「ウォーシュに従う」
と事実上の利上げを容認した(白旗を揚げた)衝撃は、
昨日のメルマガでもお伝えした通りです。

しかし、今回のFOMCがもたらした最大の地殻変動は「金利の数字」ではありません。

ウォーシュ議長が声明文から緩和バイアスを削除し、
あろうことか自身のドット提出を拒否して「フォワードガイダンス(未来の約束)」
を取り下げたことです。

これは、バーナンキ元議長からパウエル前議長まで10数年続いていた
「市場に答えを事前に教えるカンニングペーパー」が
一瞬にして叩き潰されたことを意味します。

4.密室化へシフトするFRBと、戦々恐々とする市場の次なる歩き方

今週の熱狂的な米国買いを経て、
来週以降の相場環境はどう変質するのか。これが本日の主要論点です。

フォワードガイダンスの廃止とドット・プロットの提出拒否。
この一連の行動から読み取れるのは、
今後の経済見通し(SEP)では、「金利見通しそのものを出さない方向」
へとシフトしていく明確な軌道です。

ウォーシュ議長の狙いは…

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