【高市首相の骨太の方針で円安】城内大臣のコメントでやや円の買い戻し

本日のテーマ

週明けの為替市場は、
ドル高の復活と強烈な「日本売り・円安」の濁流が重なり、
ドル円は先週末の安値160.473円から一時162.309円、
さらに海外時間には162.421円まで急上昇しました。

米国雇用統計ショックによる下落分を帳消しにする巻き返しです。

しかしその後、市場のハシゴを外す突発的な政府高官発言により、
相場は161.690円まで瞬時に急落する極めて荒い展開を見せています。

本日は、この乱高下を引き起こした政治的背景と、
深層にあるマクロの歪みについてシンプルに論点を整理します。

上野ひでのり本日の視点

1.「骨太の方針」と高市発言:日本国債売りと円安の連鎖

週明けから始まった棒上げ状態の円安、
その元凶は先週示された政府の「骨太の方針2026」にあります。

日銀に対して「適切な金融政策運営を伴うことが非常に重要」と言及し、
事実上の利上げ牽制とも取れる表現が盛り込まれたことがすべての発端でした。

この流れを決定づけたのが、高市首相による参議院決算委員会での発言です。
「経済成長と財政持続可能性をバランスよく実現する」とした上で、
「圧倒的に足りないのは国内投資だ」と述べ、
経済成長を最優先する強い姿勢を誇示しました。

この発言を受け、
市場には「財政規律が緩み、低金利が長期化する」との思惑が拡散。
日本国債が売られて10年債利回りは2.824%まで上昇し、
年初来高値を更新しました。

国債も円も売られるという、
文字通りの「日本売り」が週明けの相場を支配した背景です。

2.ゴールドマン「165円」予想と、FRB利上げ期待の温度差

こうした中、米ゴールドマン・サックスは最新の為替見通しで、
12ヶ月後のドル円相場を165円へと大幅に引き上げました。
日米金利差の継続や円キャリートレードの活況を理由に挙げています。

しかし、これら大手証券セルサイドの予想は基本的に「現状追認型」であり、
「現在の条件が変化しなければ」という前提に立っているに過ぎません。
多くの場合、マクロ環境の変化によって前提そのものが変わるため、
額面通りに受け止める必要はありません。

事実、金利先物市場(FedWatch Tool)を見ると、
年内利上げ確率は74.9%へ低下。

市場は「ウォーシュFRB議長はそこまで早いペースで利上げを進めないのでは」
と冷静になりつつあり、
ドル円は海外時間後半にかけて162.00円の節目を挟んだ保ち合いへと収束しました。

3.「城内否定」が引き起こしたハシゴ外しと今後の地合い

日米の金利差要因がにわかに落ち着きを見せる中、
本日ドル円を161.690円まで急落させた直接のトリガーは、
城内大臣による以下の発言です。

「政府が低金利維持を目指しているとの報道は事実ではない。
日本は財政規律を緩めていない」

「骨太の方針」や首相発言を材料に、大安心して円売りを仕掛け、
上値を追っていた海外の投機筋に対し…

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