【ドル円は半値戻し・200日線付近】強力なレジスタンスと本邦クジラのレパトリ

本日のテーマ

昨日のNY為替市場では、
9月の米PMI速報値が予想を大きく上回ったことでドル高が加速しました。

米10年債利回りは19年ぶりとなる5.13%へ急騰し、
5年債利回りも20年ぶりに5%台に定着。

これを受けてドル指数(DXY)は101台を回復し、
ドル円は一時158.395まで急伸しました。

18日(金)深夜に日銀がレートチェックを実施した水準を
あっさりと上抜けたことで、
メディアやセルサイドは「介入への耐性がついた」
「160円を目指す展開」と強気論を息を吹き返させていますが、
相場の本質はそこにはありません。

米金利5.1%という表面的な数字に浮かれている裏で、
ドル円は極めて強力なレジスタンスレベルに最接近しています。

上野ひでのり本日の視点

1.テクニカルの冷徹な事実:「フィボナッチ50.0% × 200日線」の絶対防壁

感情やニュースの見出しに惑わされず、
テクニカルの客観的な数値を冷徹に確認してみましょう。

・年初来高値: 163.982円

・直近安値: 152.883円(下落幅:11円099銭)

・フィボナッチ 38.2%戻し: 157.123円(突破済み)

・フィボナッチ 50.0%(半値)戻し: 158.433円

・日足200日移動平均線: 158.467円

昨日の戻り高値(158.40円)は、下落幅に対する「半値戻し」と、
長期トレンドの分水嶺である「200日線」が寸分の狂いもなく重なる、
最強のレジスタンスゾーンに、ピタリ顔合わせした状態でした。

下落トレンドにおける半値戻しは、
教科書通りの絶好の戻り売りポイントに他なりません。

終値ベースでこの鉄壁を明確にブレイクしない限り上値余地は乏しく、
むしろ下落第2波の強烈な起点となる急所と見るべきです。

2.需給の物理的圧力:9月「月末・四半期末・半期末」のトリプルレパトリ

本日、日本の金融市場は大型連休(シルバーウィーク)を終え、
本格的に取引を再開します。ここから9月30日(水)に向けて発動するのが、
本邦機関投資家(生損保・信託・アセットマネージャー)による
半期末のレパトリエーション(資金還流)です。

国内10年債利回りが3%近辺、超長期債が4%近辺まで上昇した環境下で、
半期決算を迎える国内クジラが、
高い為替ヘッジコストを払ってまで158円台の高値圏で外債やドルを
買い進める理由は、見つけにくくなったと言ってよいでしょう。

彼らにとってこの158円台という思いがけない戻り高値は、
保有する外貨資産を絶好のレートで円転(利益確定の円買い)し、
国内債へ還流させる千載一遇のチャンスとして機能することでしょう。

3.為替介入リスクの再燃:連休明けの実弾発動ゾーン

先週18日のレートチェックは、
連休前を狙った投機筋への警告(イエローカード)でした。

米国債利回りの急騰と米財務省の入札不調という米国側の都合で、
ドル高が進んでいるとはいえ、
158円台半ばはベッセント米財務長官が敷いた「日米通貨同盟」の
許容限度をテストしている水準です。

国内勢が市場に復帰し流動性が回復する本日以降、
この200日線を巡る攻防において、
政府・日銀が実弾介入を撃ち込んでくる警戒感は極めて高まっています。

テクニカルの壁と巨大な実需の壁がそびえ立つこの領域で、
安易な円安追随のドル円ロングは、とびきりリスキーと言えます。

4.実践的戦術:158.50円を背にした「絶好の戻り売り」

【戦術の結論】
フィボナッチ50%戻し(158.433円)と200日線(158.467円)
が重複する158円台半ばは、
相場の構造上…

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