FXトレードの理解が深まってくると、豪ドルとNZドルの値動きの相関が気になりますよね?
直近5年間が0.94でほぼ完全相関です。
つまり、AUD/NZD(オージーキウイ)という通貨ペアで、レンジからの折り返しを狙ったサヤ取りが可能になります。トラリピの自動売買で実現しましょう。
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目次
豪ドル円とNZドル円でサヤ取りという発想はどうか?
相関係数に着目したサヤ取りとは?
【FXのサヤ取りの真実】売買両建ての必要なし。スワップポイントの差額狙いはやめよう! この記事の最重要ポイントは下記の通りです。完全に間違った方法として、注意喚起しています。
同じオセアニア経済圏にあり、資源国通貨同士で、値動きの相関係数が非常に高い豪ドルとNZドルの値ザヤを取ろうという試みです。
その考え自体は間違っていません。しかし、「AUD/JPY」「NZD/JPY」の売買両建てトレードは、コスト(スプレッド負担)的にも、リスクコントロール的にも非常に問題があり、万が一実行している方がいっらっしゃる場合、即刻中止しましょう。
その狙いを実現したいのであれば、AUD/NZDという通貨ペアがあるので、これを売買するだけで良いのです。
スプレッド負担は半分とは言いませんが、片道2/3以下に圧縮できるでしょうし、「/JPY」(クロス円)がダブルカウントされないので、証拠金は半分以下で済みます。加えて、相場急変に備えて逆指値注文(ストップ)や利益確定の指値注文(リミット)を設定することができます。
実は、私がFXトレードを始めた2006年頃には、日本のFXブローカーの取り扱い通貨ペアは非常に少なく、ドル円と主要クロス円、ユーロドル程度の少数精鋭ラインアップで、10~15通貨ペアしかありませんでした。
2006年に相関係数に着目して行う「上野式サヤ取り」を提唱して、ニッチながら爆発的なブームになり、FXにも応用しようという発想に発展していきました。
「上野式サヤ取り」の要点は下記の通りです。
- 0.80以上の相関係数が高い2銘柄を選定する
- 2銘柄の価格の差を「サヤ」と呼ぶ
- 標準偏差バンド(ボリンジャーバンド)により、確率論からサヤの上限・下限のレンジを推定する
- 上限・下限からのサヤの折り返しを狙ってトレードする
FXでも当然のこと、確率論に基づいたサヤ取りは可能ですが、真っ先に候補に挙がったのは、豪ドル円とNZドル円の組み合わせです。
2021年7月時点の豪ドルとNZドルの相関係数
- 10年 0.9087
- 5年 0.9432
- 3年 0.9485
- 1年 0.9773
上記の計算は、ドルストレートの豪ドル米ドル(AUD/USD)とNZドル米ドル(NZD/USD)で行いました。
値動きが全く同じ完全相関は1.0ですが、10年間でも0.9を超える相関関係は、サヤ取り対象としては、ほぼ完璧です。
したがって、豪ドルとNZドルのサヤ取りを行うという発想は、非常に正しく、2006年当時にも、豪ドル円とNZドル円で実行している個人トレーダーは非常に多かったです。
専用の自動売買ツールまで、高額で販売されていました。
しかし、上記に引用した理由により、この方法は根本的に間違っています。
円やドルを挟まないで、AUD/NZD(オージーキウイ)を直接売買すべきです。
2006年当時でも、欧州系のFXブローカーの日本法人では数十種類の豊富な通貨ペアを提供していましたが、AUD/NZD(オージーキウイ)をラインアップする会社が5社以上ありました。
しかし、当時のスプレッド(買いと売りのレートの差で、売買コスト)は7~8pips程度もあり、気軽にトレードできる環境ではありませんでした。
現代では、競争原理が働き、この1~2年で2.5pips程度までスプレッドが縮小してきましたので、ようやく本格的に取り組みやすくなりました。
ただ、いまだにAUD/NZD(オージーキウイ)の取り扱いがない会社のほうが多いので、口座開設前に提供スプレッドを含めてしっかり確認しておきましょう。
サヤ取り向きの通貨ペアとは?
FXでは、通貨間の交換レートをトレード対象とします。
したがって、個別株式の銘柄間サヤ取り(両外しサヤ取り)とは異なり、最初から売買両建てのペアトレードになっています。
AUD/NZD(オージーキウイ)買いは、AUD(豪ドル)買いとNZD(ニュージーランドドル)売りを同時に仕掛けていることになります。
ここに、わざわざ米ドルや日本円を介在させて、複雑な方程式を解く必要はないということです。
FXトレードは全て売買両建てのペアトレードですが、確率論に基づく優位性が高いサヤ取りという条件が成立するためには、相関係数という観点から適否があります。
一定のレンジを想定できるかどうか、上限・下限からの折り返しトレードが成功する可能性が高いかどうかというチェックポイントです。
通貨ペアは、下記の3種類に分類できます。
- 相関係数が非常に高く、確率論的に決まったレンジ内の値動きを繰り返す通貨ペアで、サヤ取りに最適
- 相関係数が高め。上限・下限のレンジを想定しやすいが、レンジ内でトレンドが発生しやすい通貨ペアで、サヤ取り可
- 相関係数が低め。トレンドが発生しやすく、上限、下限のレンジを切り上げ、切り下げやすい通貨ペアで、サヤ取り不可
1番目のカテゴリーは、AUD/NZD(オージーキウイ)、EUR/GBP(ユーロポンド)が当てはまります。
トラリピ【最強通貨ペアシリーズ第2弾】ユーロポンド(EUR/GBP)はレンジが狭く収益力が高い2番目のカテゴリーの代表選手は、USD/JPY(ドル円)です。
2021年7月時点の米ドルと日本円の相関係数
- 10年 -0.0507
- 5年 0.7522
- 3年 0.7367
- 1年 0.7767
上記の計算は、ユーロドル(EUR/USD)とユーロ円(EUR/JPY)で行いました。
10年間では「相関がない」という結果になりますが、これはアベノミクスにより、75円台から125円台まで一気に円安を加速させた特殊な政策によるものです。
いったんアベノミクスのピークをつけた後の直近5年間は、本来の相関関係を取り戻しています。
ところが、2022年以降、米日の金利格差を反映した急激な円安が進行し相関を大きく崩しているのは、ご承知の通りです。
2024年以降は、再びサヤ取り向きの通貨ペアに復帰すると思います。
3番目のカテゴリーは、その他ほとんどの通貨ペアです。
もちろんサヤ取りには適しませんし、後述するトラリピの対象通貨ペアからも外すべきでしょう。
FXトレードは、例外なく2通貨の売買両建てのペアトレードですが、確率論に基づくサヤ取りと呼べる通貨ペアは、非常に限定されます。
サヤ取りの対象通貨ペアと確率論に基づくレンジの推定
サヤ取りの対象通貨ペアのおすすめは、AUD/NZD(オージーキウイ)、EUR/GBP(ユーロポンド)です。
やや相関係数は低いですが、トレードコストの安さを考慮すると、USD/JPY(ドル円)もおすすめですが、上述の通り、2024年以降に相関関係を取り戻してから検討するのが良いでしょう。
私は、今後もこの3通貨ペアだけに絞ってサヤ取りを行うべきと思います。
それぞれの通貨ペアの想定レンジの上限・下限に指値注文を置くだけで簡単に実現できますが、めったにエントリーチャンスはありません。
ひたすらエントリーのチャンスを待ち、いったんポジションを持ったならば、レンジの中間レベルを目指して中長期でキープするというトレード手法になります。
トラリピは、サヤ取りを自動売買で行うFXシステムトレード
そこで、トラリピをサヤ取りに活かしてみようという発想になります。
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トラリピならば、例えば25pips単位でレンジを分割して、上限から下限までもれなくポジションを張り巡らし、レンジ内で相場が上下してくれれば、例えば70pipsの利益を繰り返し何度も取りにいくような戦略も可能になります。
トラリピの仕組みについては、下記の記事をご覧ください。
【トラリピ】EAよりユーザビリティが高く、初心者にも扱いやすいFX自動売買システム2023年現在 トラリピ運用の最優先通貨ペアはAUD/NZDとEUR/GBP
相関係数の高さをベースに、確率論的に正統派のサヤ取りを行うのであれば、AUD/NZD(オージーキウイ)とEUR/GBP(ユーロポンド)をおすすめします。
資金に余裕があるなら、AUD/NZDに加えてEUR/GBPも採用しよう!
EUR/GBPが、AUD/NZDに負けず劣らず相関係数が高く、サヤ取り向きであるという詳細な説明については、下記のページをご参照ください。
トラリピ【最強通貨ペアシリーズ第2弾】ユーロポンド(EUR/GBP)はレンジが狭く収益力が高い豪ドルNZドル(オージーキウイ)のトラリピ・ハーフ&ハーフとBuy&Sell戦略
5年間のモデルケースで運用を考える
MT4版「上野式精密水平線トレード専用チャート」の直近5年間(大きなチャートでは7年間)の週足になりますが、グリッドの単位は625pips単位(マルチタイムフレームで、5pips×5=25pips 25pips×5=125pips 125pips×5=625pipsという設定)になっています。
別にAUD/NZD(オージーキウイ)に最適化した訳ではないのですが、625pios単位のプライスの節目1.06250を挟んで上下625pipsの1250pipsレンジ(1.00000~1.12500)に、ほぼ完璧に収まっていることに驚くでしょう。
ひょっとすると、あなたは初めてAUD/NZD(オージーキウイ)の週足をご覧になったかもしれません。
サヤ取りの基礎知識がある方なら、「ブラボー!」と快哉を叫ぶでしょう。
そうです。もう勝ったも同然なのです。
設定レンジは言わずもがなですが、あとはトラップ本数と必要証拠金の計算だけです。
設定レンジの上限と下限
下記のようなトラリピ設定が基本になります。
ハーフ&ハーフのトラリピ設定
- 下半分には買いのトラリピ 1.0000~1.06250 625pips 26本(25pips刻み)
- 上半分には売りのトラリピ 1.06250~1.1250 625pips 26本(25pips刻み)
- トラップを仕掛ける範囲は、下限1.0000~上限1.12500 1250pips 計52本
1.06250のトラップが売買で重複していますが、揉み合いやすいレベルなので問題ありません。
ここで、ハーフ&ハーフを前提とした証拠金額と収益シミュレーションを行ってみるところですが、マネースクエアから、「トラリピ・Buy&Sell」という新戦略が提案されていますので、こちらの採用を検討してみることにします。
ドル円はハーフ&ハーフで良いと思いますが、AUD/NZD(オージーキウイ)は、相関係数が高く、より一層中心レベルでの保ち合いが続きやすいので、重複ゾーンを増やす戦略は確かに優位性が高いと思います。
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トラリピ・Buy&Sell概念図
100万円の資金で5年間運用すると、利益の期待値は約160万円
最大評価損失は、▲272,985円
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初心者がトラリピで失敗、儲からない3大原因とは?
ご安心ください。
下記の3点のミスさえなければ、運用に失敗することは絶対にありません。
- 通貨ペアの選択ミス
- レンジの上限・下限設定のミス
- 資金管理に問題がある。証拠金不足
詳細は、下記のページをご参照ください。
参考 初心者がトラリピで失敗、儲からない3大原因とは?プロ為替ディーラー上野ひでのり公式サイトトラリピの詳細情報
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フラッシュクラッシュの大暴落も心配する必要がありませんし、1,250pipsの値幅を外れる可能性がほぼ想定できないという完璧な通貨ペアです。
Buy&Sell戦略も非常に優位性が高い手法であり、マネースクエア(PR)の本気度に敬意を表します。
今すぐ、運用開始することをおすすめします。
上野ひでのり