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ウクライナ軍が攻撃開始とロシアメディアが報道
ロシアの偽旗作戦の可能性も
2022年2月17日(木)日本時間12時50分頃、ロシアメディアが「ウクライナ軍がルガンスク共和国(ウクライナ東部にある親ロシアの反政府組織が独立を宣言している)の4つの地域で迫撃砲とグレネードを発射した」と報道した。
実際に攻撃があったかどうかは確認されておらず、ロシアがウクライナ侵攻を開始するための偽旗(にせはた)作戦である可能性も指摘されている。
15:30頃、ウクライナはルガンスクへの攻撃を否定した。
リスク資産相場とユーロドルが急落
株価が急落したため豪ドル米ドル、ドル円も連れ安、ポンドドルはユーロドルに連れ安という流れになった。
為替相場の下落の値幅は下記の通り
- ユーロドル 1.13750 ⇒1.13229 ▼52.1pips
- 豪ドル米ドル 0.72050 ⇒0.71491 ▼55.9pips
- ポンドドル 1.35900 ⇒1.35554 ▼34.6pips
- ドル円 115.450 ⇒115.115 ▼33.5pips
- ユーロ円 131.350 ⇒130.401 ▼94.9pips
ダウ平均株価先物は、34,900ドル⇒34,736ドル ▼164ドルの急落となった。
ユーロドルは往ってこいで値を戻す
ユーロドルは急落から約20分後には、1.13641まで41.2pipsも値を戻している。
さらにその後、15:30頃、ウクライナがルガンスクへの砲撃を否定したことから、ユーロドルは1.13741まで値を戻し、完全に往ってこいになった。
一方、株価やドル円は安値圏での保ち合いが続いた。
ECBによる今年中の利上げ観測が根強い
ウクライナ情勢さえなければユーロドルは買い
偽旗作戦?に対し、ロシアが報復で本格的な軍事行動を起こせば、もう一度ユーロドルは売られ、より深い押し目をつけることは間違いない。
しかし、ロシア軍が首都キエフを制圧するような本格的な戦争に発展しない限りは、押し目は買いで臨みたい。
1.15を明確に抜ければ安定した上昇相場入りの可能性が高い
2月10日(木)の年初来高値1.14947では、1.15の重要なプライスの節目の前で急反落となった。
実は、このタイミングでは、ブラード・セントルイス連銀総裁が、予想を大きく上回る米国消費者物価指数(CPI)を確認後「7月1日までに100bp(1.00%)の利上げが望ましい」と発言し、ドル独歩高にひっくり返ったまさにその時であった。
3月10日(木)のECB理事会前に急騰相場到来か?
ラガルド総裁のスタンス次第
2月3日(木)のECB理事会後の記者会見で、ラガルド総裁がタカ派に豹変したことから、上昇に弾みがついた相場である。
前日に発表されたユーロ圏消費者物価指数(CPI)が前年同月比+5.1%であったことが影響している。
ドイツ長期金利が衝撃のプラ転。「マダムインフレ」ラガルドECB総裁もタカ派に豹変!
次回のCPIは3月2日(水)発表
次回のユーロ圏CPIは3月2日(水)19:00に発表になる。
前回の+5.2%を大幅に上回る数字になれば、10日(木)のECB理事会で、フォワードガイダンスの変更を行う可能性が高まり、ユーロドルは急騰すると思われる。