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サリバン大統領補佐官「脅威は差し迫っている」
ウクライナ滞在の米国人に48時間以内の避難勧告
ロシアが侵攻する場合「まず空爆やミサイル攻撃があり、国籍を問わず民間人が犠牲になる可能性がある。予告なしに出発を手配する通信が遮断され、民間の輸送機関が停止するおそれもある」と指摘した。
ロシアによる軍備増強の兆候が続いており、20日までの北京冬季五輪の期間中に侵攻することもあり得るとの見方を示した。
出典:日経電子版 2022年2月12日 5:44
株安・原油高のリスクオフ
ダウ平均株価34,620ドルまで急落
ダウ平均株価日足
ダウ平均株価は、9日(水)には35,824ドルまで値を回復していたが、週末にかけて1,204ドルもの暴落となった。
WTI原油先物94.63ドルまで急騰
WTI原油先物日足
WTI原油先物は、ウクライナ危機により、EUの天然ガスの調達状況がさらにひっ迫し、原油が代替とされる可能性から、94.63ドルまで急騰
2014年以来の100ドル超えが目前に迫ってきた。
燃料価格の上昇は、単体で物価を押し上げるだけでなく、原材料コストと輸送費の高騰を招き、供給制約がさらに悪化、インフレ率を制御不能なレベルに押し上げる可能性もある。
スタグフレーションリスク増大の元凶となり得る。
円高・ドル高のリスクオフ。ドル円・ユーロドル急落!
対米ドル通貨強弱
地政学的リスクによるリスクオフの典型的なフォーメーションである。
- 基軸通貨であるドル高
- 円高・スイスフラン高(避難通貨高)がドル高を上回る
- 株価下落のリスクオフでは資源国通貨売り
- ウクライナ侵攻で最も経済的な打撃を受けるユーロ売り
避難通貨の円高、ドル円急落
ドル円日足
10日(木)の米国CPI発表後に、年初来高値116.354に迫る116.338の高値をつけたが、週末の安値は115.017で132.1pipsの急落
14日(月)から日銀の10年債の指値オペを控え円安圧力がかかる中での円高は、事態の深刻さを示している。
基軸通貨のドル高と地政学的リスクで、ユーロドル急落
ユーロドル日足
10日(木)の米国CPI発表後に1.14947の年初来高値をつけたユーロドルが、1.13295まで165.2pipsの急落
ECBがタカ派に転じ、今年の利上げも視野に入り強気の見方が台頭している中でのユーロドルの急落は衝撃的である。
来週の相場はどうなるか?
リスクオフ相場が加速する可能性
1月26日のFOMCで、パウエルFRB議長のタカ派発言を受け、過去経験したことがないレベルの急激な金融引き締め局面入りを警戒して、株価暴落のリスクオフとなった。
しかし、その後は米国企業の好決算も手伝って、株式などのリスク資産の買戻しが継続していた。
ところが・・・
- 2月10日(木)の米国CPIの大幅上振れ
- 同日、ブラード・セントルイス連銀総裁のタカ派発言
- 11日(金)のウクライナ情勢のさらなる緊迫