相場は2~3年に一度大暴落する!?【2022年】過剰流動性相場の行方

2020年以降、世界三大中央銀行の量的緩和1,200兆円以上の大盤振る舞いにより、世界の株価は暴騰を続けていますが、いつかバブル崩壊、大暴落すると心配ではありませんか?

この記事では、バブル崩壊、大暴落の頻度が年々高まっているという事実について徹底解説し、警鐘を鳴らします。


2001年「ITバブル崩壊」 2008年「リーマンショック」 2020年「コロナショック」

NYダウ先物の1990年代後半から2020年までの月足チャートです。


  1. ITバブル崩壊前の高値11,750ドル   ⇒2001年暴落後7,197ドル  下落幅4,553ドル  下落率38.8%
  2. リーマンショック前の高値14,198ドル ⇒2008年暴落後6,470ドル  下落幅7,728ドル  下落率54.4%
  3. コロナショック前の高値29,587ドル  ⇒2020年暴落後18,173ドル  下落幅11,414ドル 下落率38.6%
いちばんダメージが大きかったのは下落率54.4%のリーマンショックです。暴落前の高値を回復するまで5年以上かかりました。

しかし、その後の上昇はすさまじく、2020年2月の史上最高値は29,587ドルで、リーマンショック後の安値6,470ドルから11年間で何と23,117ドルの上昇、3.57倍になりました。

このバブルがいつ弾けるのか戦々恐々としているところで、2020年3月にコロナショックが急襲したので、暴落は当然のこと、史上最大の下げ幅11,414ドルとなりました。

相場水準が高いので下落の値幅は大きいのですが下落率は38.6%と、ITバブル崩壊並みでさほど大きくはありませんでした。

加えて、安値からの回復のペースは驚異的で、3か月後の6月までには暴落直前の水準まで、ほぼ戻してしまい、11月には史上最高値を更新するところまで爆騰しました。

一体なぜここまで急激に株価が戻ったのか?
それは、FRB(米国の中央銀行)および他の主要国の中央銀行が供給している過剰流動性(カネ余り)のせいです。

しかし、リーマンショックのときも同様の政策をとったのに回復まで5年かかかったのです。どうして今回は6か月の超スピード回復なのでしょうか?

実体経済に与える悪影響はコロナショックのほうが格段に大きいはずなのに、カネが余っているから、どんなにダメージの大きな会社の株でもマネーゲームで構わず買いまくるという構図です。

ヘッジファンドの空売りの道具にされていた「ゲームストップ」株を、個人投資家のロビンフッダーたちが掲示板で示し合わせて強烈に買い上げ、ヘッジファンドはショートスクイーズ(踏み上げ)で大損失を被りました。小口の個人投資家が束になって、大口のヘッジファンドを打ち負かしたのです。

このようなマネーゲームは、カネ余りのコロナ渦でピークに達しています。

しかし、このような形でいくら株価が暴騰したとしても、実体経済と乖離している現状は健全ではありません。かなりの無理があります。
そのツケは数年後に凄まじいインフレとして襲ってくるかもしれません。

そうすると、FRBも金融の引き締めを行わざるを得ません。過剰流動性(カネ余り)で上昇した株価は暴落するしかありません。

もちろん、実体経済はこんな単純な図式で動く訳はありませんが、10年前と比べると、あらゆる相場でボラティリティが異常に上昇していることは間違いありません

こうなると、ちょっとしたパニックで急激な相場変動が起こりますから、新型コロナの次は何が原因で崩れるか分かりませんが、リーマンショックから着実に立ち直った相場よりも、かなり脆いことだけは確かです。

したがって、次の暴落は10年後ではなくて、半年後になっても1年後になっても全然不思議ではないと思います。

人生100年時代 あなたは生涯であと何回の大暴落を経験するのか?

私は1964年生まれで満57歳です。
85歳の父がまだ何の問題もなく健在なので、同様に長生きできるとしたら、残りの人生は30年以上です。

人生100年時代ですから、もっと長くて40年を超えるかもしれません。

仮に最短30年としたとき、あと何回の暴落が起こるかですが、とても3回では済まないと思います。

急速にグローバル化した金融マーケットは、各国中銀が供給する過剰流動性(カネ余り)により、あっという間にバブルを生み出してしまうからです。

それが分かっているので私は、現物株式の長期投資を行ったり投資信託を長期保有するつもりは一切ありません。
リスキー過ぎます。

私はプロトレーダーですから、いちばん得意な為替の世界で、サヤ取りだけをコツコツ続けていきます。

上野ひでのり

  • あなたは、生涯何回の暴落を経験しそうですか?
  • 株式や投資信託の長期保有で資産を守れそうですか?
  • インフレに負けないですか?
  • 元本割れしないですか?
  • 地震リスクが高い日本の土地に投資して、果たして資産を守り抜くことができるでしょうか?
日本はいまだにデフレから脱却できていないので、インフレ対策の投資は必要ないと思っています。トレード収益は必ず現金(証拠金)に戻さないと安眠できないのです。

上野ひでのり

フラッシュクラッシュにも注意してください。

バブル崩壊型の暴落だけではなく、原因不明で瞬間的に起こる大暴落にも注意しましょう。為替相場では、2015年1月以来、5回も発生しています。

フラッシュクラッシュ 【徹底解説 2023年版】5大フラッシュクラッシュ | FXの最大リスクとは?