ビットコイン現物ETFがNY市場(NASDAQあるいはNYSE Arca)に上場すると、おそらくSBI証券の海外ETFにリスティングされるようになると思います。
そうすれば、暗号資産ではなく証券として管理され、日本の税制においても、国内株式と同じく、申告分離課税20%+αの税金で済みますし、損失の繰り越しも可能になります。
電子的に管理される株式も記名式のため、盗難に遭ったとしても他人が売買することは不可能であり、セキュリティ的にも安心です。
しかしながら、上記ETFはまだ上場もしていませんし、いつから日本で取引可能になるのかも全く分かりません。
当面は暗号資産取引所でビットコインの現物を購入することになりますが、「現物は、どこで保管すべきか?」という根本的な疑問にお答えします。
目次
暗号資産取引所のホットウォレットからの盗難は完全に防止はできない
暗号資産取引所に関して、ハッキングで盗難に遭う事件は枚挙にいとまがありません。暗号資産は無記名なので盗まれたら終わりです。
世界最大手のBinanceでも2019年に被害に遭っています。オンラインでアクセスできるホットウォレット上の暗号資産は顧客注文に応じるための必要最小限です。それでも保有するビットコインの2%(7,000BTC)、45億円相当の巨額流出となったのです。
取引手数料から積み立てられた保険金(SAFU)によって損失が補填されましたし、同社が預かる顧客資産には全く被害はありませんでした。
顧客資産は全てコールドウォレットというネットワークから断絶された場所で保管されているため、非常に安全性は高いです。
絶対に盗まれたくなければ自分で管理する?
個人が使用するコールドウォレットとして、Ledgerハードウェアウォレットが有名ですが、物理的なメモリーで管理し銀行の貸金庫に入れておけば安全です。自宅の金庫では盗難のリスクがあります。
家族がハードウェアウォレットを盗む例が多数あり、妻子と言えど信用はできません。という訳で、誰にも存在を知られないビットコインが、本人死亡により発見されずに実質的に消滅するリスクもあります。
MetaMaskは利用できない
MetaMask(メタマスク)の安全性は高いし、Web3.0として使い勝手も良いです。Goole Chromeなどのブラウザの拡張機能に対応したウェブウォレットです。イーサリアムチェーンおよび互換チェーンのみの利用に限定されており、ビットコインには対応していません。
世界最大手クラスの信用力が高い取引所に預託するのが現実的
セキュリティと利便性を両立するなら、この一択と思います。
CoinMarketCapというサイトで、リアルタイムの「トップ暗号資産スポット取引所」ランキングを公開しています。
上位であればあるほど安全であると考えて良いでしょう。
原稿を書いている時点で、日本の最大手クラスでは、bitFlyerが14位、Coincheckが18位ですが、ほぼ同等の格付けです。
特別な理由がない限り、2社以外の利用はおすすめしません。
海外の取引所でも問題ないか?
世界最大手クラスで完全日本語対応している取引所がありますので、後ほどご紹介します。
海外の取引所では、ビットコインの現物を担保に10倍程度のレバレッジを限度に証拠金取引ができます。現物を10年以上保有(ガチホ)する予定ならば、その途中で必ずやってくる暴落時のヘッジを現物担保の空売りで行うことができ、安値で買い戻した利益で現物を買い増すこともできます。
カスタマーサポートも含め完全日本語対応ならば、日本の取引所を利用しているのと感覚的には全く変わりません。サービス内容がより柔軟で充実しているので、利用するメリットは大きいと思います。
国内でビットコインを購入し海外に送金する
海外の取引所で困るのは、入金の問題だけです。日本円の送金はできないので、いったん国内の最大手取引所でビットコインを購入し、海外の取引所に送金します。慣れれば銀行振り込みより簡単です。
海外の取引所で直接ビットコインを購入することもでき、クレジットカード・LINE Pay・PayPay決済にも対応しますが、手数料が3%程度と高いのでお勧めできません。
上野ひでのり推奨口座
詳細は下記のページをご参照ください。
上野ひでのり推奨のビットコイン口座【2024年暴騰相場に向けて】
日本の口座と海外の口座で50:50に分けてガチホし、海外の口座分については、証拠金取引を使ってリスクヘッジを行いながら積極運用することをお勧めします。
私も実際にそのように運用しています。