【2023年12月がラストチャンス!】ビットコイン35,000ドル割れの押し安値は必ずやってくる

2023年11月24日(金)の欧州タイムで、ビットコインが年初来高値を更新しました。
38,436ドルですが、その前の高値は11月8日(水)の38,028ドルでした。その後、34,843ドルの押し安値をつけ絶好の買い場を提供しました。

年初来高値を更新したものの408ドルに過ぎませんし、大引けでは37,000ドル台のレンジに再び戻りましたので、テクニカル的にはあまり大きな意味はありません。
39,000ドル、40,000ドルの節目では大きな売りが待っています。

2022年11月21日(月)に15,479ドルの底値をつけてから、1年かけて248.3%の上昇です。40,000ドルタッチで利益確定したいトレーダーは多いです。
また、2022年5月以前に40,000ドル前後で買ったトレーダーも多く、収支トントンのやれやれ売りも待っています。

イスラエル・ハマスの戦局は鎮静化に向かっていますので、地政学的リスクが原因での急落はなさそうです。何か別の材料での急落を想定していますが、バイナンスUS事件でも安値は35,682ドルに留まりました。
テクニカル的な急落のほうがあり線かもしれません。

「いつ買ったら良いのか?」と毎日のようにご相談いただきます。そこで、改めて2023年12月中にもう一度チャンスがやってくるという想定をお話しします。

ビットコイン現物ETFのNY上場の承認はいつか?


現在、先頭を走っているのは、ブラックロックとグレイスケールの2社です。どちらが先かは分かりませんが、両方とも承認されることは確実だと思います。
その理由は下記の通りです。

ブラックロックは世界最大の資産運用会社で、SEC(米証券取引委員会)に申請したETFの承認率は99.8%(575件中1件のみ却下)です。同社の徹底した準備とSECとの綿密な事前交渉が奏功しています。今回のビットコイン現物ETF(iShares Bitcoin Trust)は、とても筋が良い投資対象です。

一方、グレイスケールのほうは暗号資産専門の運用会社で、ビットコイン現物ETF(Grayscales Bitcoin Trust)の 上場申請が却下され、SECを提訴しました。
2023年10月23日に、D.C.巡回区控訴裁判所は、SECに対し、申請の却下を撤回することを命じる最終判決を下し、係争を終結させました。

なぜ、SECが却下したのかと言えば、同社が「暗号資産専門」の運用会社であることが影響していると思います。SECが違法な証券であると敵視しているビットコイン以外の暗号資産の運用を行っていることが気に入らなかったのだと思います。

という訳で、現状は、ブラックロックとグレイスケールの2社は、足しげくSECに通い、上場に向けた詰めの作業を行っています。
バイナンスUSやコインベースがSECから提訴されていることと、この2社のETFの上場承認を与えるか否かということについて、現状では何の因果関係も存在しません。

証券性を帯びた暗号資産潰しの急先鋒であるSECですが、ビットコインだけは「商品」であるという位置づけを明確にしているため、上場承認に全く問題はありません。

上場承認は、今日、明日にでも行われる可能性がありますが、過去の審査期間の通例では2024年1月にXデーがやってくると思います。
最長で2024年4月ですが、ここまで審査が引き延ばされると却下される可能性が高くなり、また裁判で決着をつけるということになるでしょう。

SECの権威を見せつけるための「じらし戦略」もあり得る

グレイスケールのETFの申請を却下したことが違法とされたSECが、すんなりと承認を与えれば、本来無関係であるはずの他の暗号資産の証券性を争う裁判に影響すると考える可能性は高いと思います。

2023年中に承認されれば、かなりスピーディーな承認です。2024年1月なら標準的なスケジュールと言えます。それ以降にずれ込んだとすれば、それはSECの権威を見せつけるための「じらし戦略」と考えれば良いでしょう。

2023年中に承認の可能性は低めで急落を想定

SECと2社の交渉は順調に進捗している趣旨の報道が連日なされており、ビットコイン相場を支えています。
しかし、2023年中の承認の可能性はもちろんあり得るものの、可能性は低めなので、材料不足でもう一度急落する局面があると想定しています。

40,000ドルを手前にしてじらされたトレーダーが、2023年中の利益確定あるいは損切りのために、ほんの些細な事件をきっかけに売りを殺到させるタイミングが高い確率であり得ると思います。

【まとめ】35,000ドル~33,000ドルをターゲットとして指値を入れておこう

日本円でビットコインを買いたい読者の方がほとんどでしょう。
毎日、ドル円レートをチェックして、その日に合わせたレート(日本円ベース)で指値を修正してください。

例えば、149.50を挟んだ保ち合いの一日になる可能性が高ければ
35,000ドル×149.50=523.3万円で指値を入れるということです。

「2024年にどうせ爆騰するなら、いくらで買っても同じ」とか「買い遅れることのほうが機会損失だ」という意見を述べる方が必ずいらっしゃいます。
一理ありますが、そのような方でも、38,000ドルで買った直後、35,000ドルを割れる相場が到来すれば必ず後悔するものです。高値掴みはチャンスを待ちきれないせっかちなトレーダーの典型的な悪い癖です。

35,000ドルを割れず、また35,500ドルレベルが押し安値になる可能性もあります。今より安く買えるチャンスが必ず訪れるのに、今すぐ買ってしまうのはお金に対してシビアさが足りないと言っても良いでしょう。
ETFの上場承認された後でさえ、38,000ドルを割り込む局面は必ずやってきます。それがビットコインの典型的な値動きだからです。