今週のトレード戦略 2022年1月23日(日)

予想通り強い米国CPIの結果で、積み上がったドルロングを整理する動き。ドル高トレンドが終焉に向かう可能性

【上野ひでのりプロFX】本日のトレード戦略 2022/1/13

プロ為替ディーラー上野ひでのり公式サイト
プロ為替ディーラー上野ひでのり公式サイト
予想通り強い米国CPIの結果で、積み上がったドルロングを整理する動き。ドル高トレンドが終焉に向かう可能性
/

このブログでは、下記の情報をWeeklyおよびDailyで提供することにより、個人FXトレーダーの必勝を全力でサポートします。

FXトレードで継続的に収益を上げるために必ず知っておくべき重要情報をリアルタイムにお届けしますので、プロに負けない優位性の高いトレードシナリオを再現できるようになります。

  1. 為替相場の値動きの最大要因である米国のファンダメンタルズの最新情報
  2. 主要7通貨ペアの値動きの概況
  3. 主要7通貨ペアのトレードシナリオ提供
最重要ポイントについては、ポッドキャストで音声解説します。

為替相場を動かす3大要因は下記の通りです。

  1.  金 利
  2.  投 機
  3.  実 需
特に、金利と投機の動向については、多角的に分析した最新データを提供します。
実需の動向については、通貨オプション取引の状況をベースにお知らせします。

年初から8営業日で、FRBの金融正常化(引き締め)をMAXタカ派レベルでほぼ織り込んだ

主要なイベントと金融正常化議論の進捗

STEP.1
5日(水)FOMC議事録公表
3月利上げの可能性、バランスシート縮小(QT)の議論があった。
STEP.2
7日(金)米国雇用統計
失業率3.9%のほぼ完全雇用実現で、FRBが物価の安定に集中できる環境が整った。
STEP.3
11日(火)FRBパウエル議長発言
インフレ対策に重点。早期利上げ、年内QT開始に言及した。
STEP.4
12日(水)米国CPI
3月利上げ開始、7月めどにQT詳細決定などがほぼ確定的になった。
「利上げを3月に開始する」と、パウエル氏は明言していないが、他のFOMCメンバー(投票権を持つ)は、3月から開始が望ましいと繰り返し述べている。
米国CPIの強い結果を受け、26日(水)に結果発表のFOMCで3月利上げ開始を示唆してくる可能性が格段に高まった。

バランスシート縮小つまり量的引き締め(QT)の開始時期について、パウエル氏は「今年の後半から」と明言しており、他のメンバーは7月にQTの詳細を決定する可能性を示唆している。

金融正常化とは、下記の3段階である。

  1. テーパリング(新規の量的緩和の収束)・・・3月終了が確定
  2. 利上げ・・・3月開始が濃厚
  3. バランスシートの縮小(QT)・・・最短で7月に詳細決定
利上げ開始から間髪おかずQT開始は過去に例がないが、現状の金融政策があまりにも緩和的であるため、危機的なインフレ抑制のために、FRBは最大限タカ派な姿勢になっている。
マーケットは、その必要性を理解し、受け入れの覚悟を決めたと言える。

FRBがタカ派に転じた裏付けデータも得られたため、マーケットで完璧な織り込みが進んだ

FRBの要人発言だけでなく、米国雇用統計、米国CPIでタカ派の裏付けデータも得られたため、マーケットで完璧な織り込みが進行し、米国金利が急激に上昇した。
米国10年債利回りは直近で1.808%まで上昇し、コロナ渦直前のレベルまで戻している。
連れて全面ドル高も、いったんピークを迎えた。

予想通りの米国CPIを受けてなぜ全面ドル安になったのか?

米国消費者物価指数(CPI)の結果

  • CPI   前年同月比+7.0%(前回+6.8%)予想通り
  • コアCPI 前年同月比+5.5%(前回+4.9%)予想+5.4%を若干上回った
CPIは39年6か月ぶりの高水準になったものの、予想を大きく上回るサプライズはなく、マーケットでは一定の安ど感が広がった。

ファンダメンタルズでは説明できない値動き

予想通りの強いCPIの結果を受けて、初動はユーロドル、豪ドル米ドル、ポンドドルなどが急騰し、遅れてドル円がじわりと下落でドル売りの反応となった。
しかし、米国金利の反応は鈍く、10日(月)のピークからじり安となった。
下げ幅は大きくなく、10年債利回りで比較すれば、相手通貨のドイツ、豪州、英国の長期金利も下落中であったため、名目金利の差分の変化を理由としてドル売りが進行したとは考えられない。

米国株価主要3指数は陽線引け、WTI原油先物は直近の高値83.07ドルをつけ、リスクオンの地合いとなったので、ドル売りが進行するのは理解できる。
しかし、リスクオンの円安を伴わず、ドル円が当日高値115.466から114.382の安値まで下げ幅を拡大したのは、ファンダメンタルズでは説明できない。

ドル高トレンドが終焉に向かっているのか?

3月利上げ開始ということであれば、ドル高のピークは近いと言える。
マーケットで織り込み済の利上げフェイズが開始になると、材料出尽くしで、その通貨は下落に向かうパターンがほとんどであるが、2023年に向けて、さらなる利上げ期待がつながるのであれば、ドル高のピークを維持することは可能であるかもしれない。

12か月間続いたドル円上昇トレンドも終息した可能性

2021年1月6日につけた102.592の安値から、1月4日(火)の高値116.354まで、1376.2pips(13円76銭)もの上昇を演じている。
今年に入って、米国長期金利がいったん頭打ち、WTI原油先物の高騰に連動した円安も足元では消滅しているため、上昇トレンドのピークは過ぎたか、まもなくピークを迎えて、下落トレンドに転じる可能性が高いと考える。

主要7通貨ペアの値動きの概況とトレード戦略

対米ドル通貨強弱(前日比)


昨日は、米国CPIの発表をきっかけにドル全面安
ドルインデックス(DXY)は2か月ぶりの水準まで急落
ドル高の受け皿となっていた資源国通貨を中心に買戻しが進行した。
直近では、ドルと円の相関が高まっていたが
米国株価主要3指数が陽線引け、WTI原油先物が急騰でも円安とはならなかった。

本日の値動き・想定レンジ

本日の主要通貨7通貨ペア+WTI原油先物の値動き・予想レンジのレポート
このチャートをご覧いただき、25pips、125pips、625pips単位のプライスの節目のレジスタンス・サポートの感覚を養ってください。
チャート内のブロックの中で保ち合いになりやすいことが分かると思います。

本日の主要イベント

  • 13日(木)22:30  米国生産者物価指数
  • 13日(木)22:30  米国新規失業保険申請件数・失業保険継続受給者数
  • 13日(木)24:00  米国ブレイナードFRB副議長の指名承認公聴会(上院)
  • 13日(木)27:00  米国30年債入札
全てのイベントが重要であるが、昨日のドル全面安を完全にリカバリーするほどの力はないだろう。

1.ドル円のトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

「ガンマトレード」とは、大きめのオプションの権利行使価格(ストライク)に対して、期限日のNYオプションカット(24時)に向けて行われる優位性の高いトレードである。
オプションカットの直前まで、ストライクを上回れば売り、下回れば買いのポジションが増加していきストライクに収れんしていく値動きが典型的である。

  • 116.00 13日(木)24:00 14日(金)24:00大きめ 18日(火)24:00
  • 115.50 13日(木)24:00 14日(金)24:00
  • 115.00 13日(木)24:00 14日(金)24:00 17日(月)24:00
  • 114.20 17日(月)24:00
  • 114.00 18日(月)24:00大きめ
  • 113.85 21日(金)24:00
  • 113.45 14日(金)24:00
  • 113.35 14日(金)24:00
昨日までは115.000のオプションバリアーがサポートとして効いていたが、今後はレジスタンスとなるため、戻り売りのターゲットになりやすい。

日足チャート(フィボナッチ)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

1時間足チャート(ダウ理論)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値116.354・安値102.592
  2. 注目の高値115.466・安値114.382
  3. 直近の高値115.466・安値114.382

本日のトレードシナリオ

下落トレンドが継続した場合のターゲットとしては、114.000のラウンドナンバーから113.750のプライスの節目を想定しておく。
年初来高値116.354からの反落が加速する可能性は低く、いったん反発フェイズに転じる見込みのため、押し目買いを第一の戦略として考える。

反発となった場合には、114.750,115.000と戻り売り圧力が徐々に高まる見込み。
本日から3日連続で、24時NYオプションカットで115.000のストライクがあり、戻り売りターゲットにされやすい。

2.ユーロドルのトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

  • 1.1425 14日(金)24:00
  • 1.1405 14日(金)24:00
  • 1.1365 14日(金)24:00
  • 1.1358 20日(木)24:00
  • 1.1320 14日(金)24:00
  • 1.1310 20日(木)24:00
  • 1.1305 20日(木)24:00
  • 1.1300 14日(金)24:00 20日(木)24:00
  • 1.1290 14日(金)24:00
  • 1.1285 20日(木)24:00
  • 1.1280 14日(金)24:00大きめ
昨日の急騰で、現在観測されるオプションバリアーを全て上抜いてしまったため、今後は14日(金)期限の1.1425のストライクがサポートとして機能する可能性がある。

日足チャート(フィボナッチ)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

1時間足チャート(ダウ理論)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値1.23494・安値1.11861
  2. 注目の高値1.14527・安値1.12218
  3. 直近の高値1.14527・安値1.13546

本日のトレードシナリオ

昨日の米国CPI発表時に、ユーロドルのショートカバーを待ち構えていた投機筋がいたと思われ、躊躇なく急反発となった。
オプションバリアーも次々をなぎ倒して、力ずくで押し上げた形である。

まもなく日足の一目均衡表の雲の上限を明確に上抜くと思われ、いったん1.15000の非常に重要なプライスの節目までの上昇を示現しそうである。
引き続き押し目買いを第一に考えたい。
明確な押し目もつけずに到達する可能性もあるが、1.14250、1.14000ではサポートされやすいだろう。

3.ユーロ円のトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

現状、為替相場に影響を与えるオプションは確認できない。

日足チャート(フィボナッチ)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

1時間足チャート(ダウ理論)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値134.124・安値125.087
  2. 注目の高値131.598・安値130.020
  3. 直近の高値131.472・安値130.953

本日のトレードシナリオ

ドル円の下落とユーロドルの上昇のクロスであるため、値動きが相殺されやすいが、一方的な円高が続く可能性は低い。
押し目買い方針継続。

4.ポンドドルのトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

  • 1.3400 14日(金)24:00
このオプションが効いてくるような下落相場になる可能性は低く、ほぼ影響なし。

日足チャート(フィボナッチ)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

1時間足チャート(ダウ理論)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値1.42481・安値1.31596
  2. 注目の高値1.37136・安値1.34899
  3. 直近の高値1.37136・安値1.36203

本日のトレードシナリオ

2月3日(木)のMPC(英中銀金融政策委員会)で、12月に続く連続利上げの織り込みが進行し、反発トレンドが継続中である。

目先の高値目標は次のプライスの節目の1.37500である。
押し目買い推奨であるが、押し目らしい押し目をつけないため、明確な上昇トレンド中の浅めの押しでエントリーを考えざるを得ないかもしれない。

5.ポンド円のトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

現状、為替相場に影響を与えるオプションは確認できない。

日足チャート(フィボナッチ)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

1時間足チャート(ダウ理論)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値158.213・安値139.510
  2. 注目の高値157.762・安値154.881
  3. 直近の高値157.706・安値156.755

本日のトレードシナリオ

米国CPI発表直後に、ポンドドルが急騰した流れで157.706の高値をつけたが、遅れてドル円の下落加速に連れて、引け前に156.755の安値をつけた。
現状では、円高の影響を受けて上値が重いものの、ポンド相場の強さに頼り、押し目買い方針継続。

6.豪ドル米ドルのトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

  • 0.7285 17日(月)24:00
  • 0.7235 24日(月)24:00
  • 0.7200 18日(火)24:00
  • 0.7125 14日(金)24:00
  • 0.7100 14日(金)24:00
現状確認できるオプションバリアーは全て上抜いてしまい、0.72850のストライクがサポートとして機能するか否かに注目したい。

日足チャート(フィボナッチ)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

1時間足チャート(ダウ理論)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値0.80071・安値0.69922
  2. 注目の高値0.72924・安値0.71296
  3. 直近の高値0.72924・安値0.72001

本日のトレードシナリオ

直近の全面ドル高相場の中、売りのターゲットにされ続けたが、昨日の全面ドル安ではトレンドの巻き戻しとなった。
日足の一目均衡表の雲を上抜いており、明確なレジスタンスが見つからないため、重要なプライスの節目である0.73750までの上昇の可能性は織り込んでおきたい。

7.豪ドル円のトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

現状、為替相場に影響を与えるオプションは確認できない。
先週高値から反落した場合にはサポートとして機能すると思われるが、現状ではレートが離れており、相場に与える影響はほとんどない。

日足チャート(フィボナッチ)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

1時間足チャート(ダウ理論)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値88.251・安値77.892
  2. 注目の高値84.294・安値82.327
  3. 直近の高値83.676・安値83.075

本日のトレードシナリオ

ユーロ円、ポンド円が円高の影響を受けて、昨日の米国CPI発表直後の高値から大きく値を削っているが、豪ドル円については、押し目が浅く、ドル円の買戻しのタイミングとうまくリンクすれば、昨日の高値を更新する可能性がある。
押し目買い推奨。


Weeklyレポートで提示したトレードシナリオに対する検証を、Dailyレポートで行うルーティンになります。

このブログの最新更新情報は、twitterでお知らせしますのでフォローをお願いいたします。


上野ひでのり