今週のトレード戦略 2022年1月23日(日)

パウエルFRB議長の再任指名承認公聴会でのタカ派発言が、米国金利高・株安・ドル高を加速させるか?

【上野ひでのりプロFX】本日のトレード戦略 2022/1/11

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パウエルFRB議長の再任指名承認公聴会でのタカ派発言が、米国金利高・株安・ドル高を加速させるか?
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このブログでは、下記の情報をWeeklyおよびDailyで提供することにより、個人FXトレーダーの必勝を全力でサポートします。

FXトレードで継続的に収益を上げるために必ず知っておくべき重要情報をリアルタイムにお届けしますので、プロに負けない優位性の高いトレードシナリオを再現できるようになります。

  1. 為替相場の値動きの最大要因である米国のファンダメンタルズの最新情報
  2. 主要7通貨ペアの値動きの概況
  3. 主要7通貨ペアのトレードシナリオ提供
最重要ポイントについては、ポッドキャストで音声解説します。

為替相場を動かす3大要因は下記の通りです。

  1.  金 利
  2.  投 機
  3.  実 需
特に、金利と投機の動向については、多角的に分析した最新データを提供します。
実需の動向については、通貨オプション取引の状況をベースにお知らせします。

パウエルFRB議長の指名承認公聴会での発言がメインイベント

バイデン政権の支持率急落は、異常なレベルのインフレが原因

昨年12月10日に発表された米国消費者物価指数(CPI)は、前年同月比+6.8%と39年ぶりの高水準となった。
変動の激しいエネルギーと食品を除いたコアCPIも+4.9%と20年ぶりの高水準だった。
コアCPIの内訳について、供給制約問題が深刻化し、中古自動車・トラックが前年比+31.4%、新車が+11.1%、スポーツ用品が+8.4%、テレビが+7.9%など、幅広い品目での物価上昇となった。
今後は住居費の値上げに波及することが懸念されており、消費者の不満は高まっている。
これを受けて、バイデン大統領の支持率は、昨年末で43.1%と就任以来最も低い水準に落ち込んでいる。

このままでは、中間選挙での惨敗が確実

上記支持率が継続するようであれば、今年11月の中間選挙での民主党の惨敗が確実であり、バイデン政権の最も重要な課題はインフレ対策となっている。

インフレ火消しの大役をバイデン政権から委託されたパウエルFRB議長

バイデン大統領としては、昨年11月に決定した石油備蓄の放出くらいしか対策を打ち出せず、あとはFRBに丸投げという形である。
今回のFRB議長人事は非常に重要な決定であったが、パウエル氏は再任にあたり、政権の意向も受け、「インフレ対策=金融引き締め」に断固として立ち向かう意欲に満ちていると思われる。
11日(火)24:00開始のパウエルFRB議長指名承認公聴会では、具体的な方策についての踏み込んだ発言があると想定され、世界の金融市場に関する最大イベントとなる。

今週はFOMCメンバーの要人発言が続く

パウエル氏は、マーケットとの対話を重視し、緻密なコンセンサスを重ねて、金融引き締めの動揺を与えないように配慮し続け、その姿勢は高く評価されている。
パウエル氏の手練れた手法は、FOMCメンバーに少々過激なタカ派発言をさせ、自身の発言ではそれをややマーケット寄りに中和することなどに見て取れる。
複数のメンバーにタカ派発言させ、その方向へソフトランディングさせる流れである。

1月26日(水)28:00にFOMCの結果発表

パウエルFRB議長再任正式決定で迎える初のFOMCである。
前回の昨年12月15日のFOMC議事録が1月5日(水)に発表され、バランスシートの縮小に踏み込んだ議論があったことが衝撃を与えたが、今回はより明確な金融引き締めのロードマップが示されるだろう。

1月15日(土)からブラックアウト期間入り

ブラックアウト期間では、次回のFOMC直前の金融政策に関する発言が禁止される。
したがって、14日(金)までのFRB要人発言で、マーケットはFOMCの結果を織り込むことになる。
12日(水)には、消費者物価指数が発表になり、その結果を踏まえた要人発言にも注目が集まり続ける。

3月16日(水)のFOMCで利上げを決めるためには、今から地ならしの必要がある

直近の米国債利回り(名目金利)の上昇により、株式相場がダメージを受けているが、徐々に金融引き締めを織り込みつつある。
3月の利上げを現実のものとするためには、今週残り4日間の地ならし的なタカ派発言が必須と言えるかもしれない。

タカ派で知られるブラード・セントルイス連銀総裁の発言に注目

ブラード氏は、今回から投票権を持つことになるが、昨年中も非常にタカ派な発言でマーケットに衝撃を与えていた。
しかし、実際に彼が発言した方向に沿って金融政策が動き始めており、6日(木)の発言でも、3月からの利上げの可能性に言及している。

主要7通貨ペアの値動きの概況とトレード戦略

対米ドル通貨強弱(前日比)


米国債利回り(長短米国金利)が急上昇したことにより、一日を通して株安のリスクオフとなった。
リスクオフと言えば、円高、ドル高が典型的であり、その通りの結果である。
全ての通貨に対して円高が進行したので、ドル円の下落が先導し、クロス円全てが下落となった。

本日の値動き・想定レンジ

本日の主要通貨7通貨ペア+WTI原油先物の値動き・予想レンジのレポート
このチャートをご覧いただき、25pips、125pips、625pips単位のプライスの節目のレジスタンス・サポートの感覚を養ってください。
チャート内のブロックの中で保ち合いになりやすいことが分かると思います。

本日の主要イベント

  • 11日(火)23:00台 米国連銀総裁2名の発言(投票権あり)
  • 11日(火)24:00  米国パウエルFRB議長の上院での指名承認公聴会
  • 11日(火)27:00  米国3年債入札
  • 12日(水)06:00  米国ブラード・セントルイス連銀総裁の発言(投票権あり)
  • 12日(水)10:30  中国消費者物価指数・生産者物価指数
パウエル議長の発言直前にも、FOMCの投票権がある2名の連銀総裁発言があり、要注意である。

1.ドル円のトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

「ガンマトレード」とは、大きめのオプションの権利行使価格(ストライク)に対して、期限日のNYオプションカット(24時)に向けて行われる優位性の高いトレードである。
オプションカットの直前まで、ストライクを上回れば売り、下回れば買いのポジションが増加していきストライクに収れんしていく値動きが典型的である。

  • 116.00 14日(金)24:00大きめ 18日(火)24:00
  • 115.50 12日(水)24:00 13日(木)24:00 14日(金)24:00
  • 115.00 13日(木)24:00 14日(金)24:00 17日(月)24:00
  • 114.20 17日(月)24:00
  • 114.00 18日(月)24:00大きめ
  • 113.60 11日(火)24:00
本日期限のオプションは存在しないが、明日以降、115.000と115.500のストライクの期限を迎えるため、この間の50pipsの保ち合いが続く可能性が高いが、本日はFOMCメンバーの要人発言があり、115.500を上抜く可能性は十分想定される。

日足チャート(フィボナッチ)

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1時間足チャート(ダウ理論)

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重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値116.354・安値102.592
  2. 注目の高値116.354・安値114.947
  3. 直近の高値115.850・安値115.041

本日のトレードシナリオ

米国金利上昇のドル高効果と株安による円高効果では、後者が勝っている状況にあり、4日(火)の昨年来高値116.354からの押し目を確定する日になる可能性がある。
昨日は、115.041でいったん下げ止まったが戻りは弱く、115.000のサポートを再び試す可能性がある。
パウエル議長を含む要人発言が、足元の米国金利上昇・株安・ドル高を促進した場合、円高がそれを上回るケースも想定しておきたい。
上記のオプションバリアーを考慮すると115.000~115.500の保ち合いが想定され、115.000アラウンドの押し目を意識してトレードを行いたい。

2.ユーロドルのトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

  • 1.1525 12日(水)24:00
  • 1.1500 11日(火)24:00
  • 1.1425 14日(金)24:00
  • 1.1405 14日(金)24:00
  • 1.1400 12日(水)24:00
  • 1.1325 11日(火)24:00
  • 1.1300 12日(水)24:00大きめ 14日(金)24:00
  • 1.1290 14日(金)24:00
  • 1.1280 14日(金)24:00大きめ
昨日は、米国金利高を背景としたドル全面高が進行したため、ユーロドルの安値は1.12851となったが、1.1280のオプションバリアーの手前で下げ止まり、急反発となっている。

日足チャート(フィボナッチ)

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1時間足チャート(ダウ理論)

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重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値1.23494・安値1.11861
  2. 注目の高値1.13863・安値1.12218
  3. 直近の高値1.13647・安値1.12851

本日のトレードシナリオ

米国金利上昇によるドル高の受け皿として、昨日は1.13割れの急落を演じたが、ショートカバーの意欲も強く、底堅い値動きである。
本日も、1.1300アラウンドのオプションバリアーのサポートは強力に機能すると思われ、一時的にオーバーシュートで下抜いても、反発の可能性が高いだろう。
Weeklyレポートで述べた通り、中長期的にユーロドルの自律反発がトレンドになる可能性が高いと考えており、押し目買い主体で考えたい。

3.ユーロ円のトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

現状、為替相場に影響を与えるオプションは確認できない。

日足チャート(フィボナッチ)

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1時間足チャート(ダウ理論)

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重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値134.124・安値125.087
  2. 注目の高値131.598・安値130.020
  3. 直近の高値131.365・安値130.157

本日のトレードシナリオ

昨日は、ドル円とユーロドルの下落が同期したタイミングで大きく下げているが、130.000のラウンドナンバーのサポートは強く意識されているようだ。
ドル円、ユーロドルとも押し目買い方針であるため、ユーロ円も同様に考えたい。

4.ポンドドルのトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

  • 1.3400 14日(金)24:00
このオプションが効いてくるような下落相場になる可能性は低いと思われる。

日足チャート(フィボナッチ)

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1時間足チャート(ダウ理論)

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重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値1.42481・安値1.31596
  2. 注目の高値1.36032・安値1.34899
  3. 直近の高値1.36032・安値1.35320

本日のトレードシナリオ

昨日は、米国金利上昇・株安・ドル高の時間帯に1.36032の直近高値をつけており、上昇方向へのバイアスは強い。
全面ドル高に移行したロンドンタイムには連れ安したが、NYタイム入り以降は急反発で値を回復している。
英国10年債利回りも直近の高値を切り上げており、ドルとポンドの強弱は拮抗しつつある。
今後ドルが反落するタイミングで、受け皿としての買いが集まりやすいのはポンドドルである。
押し目は確実に拾い、目先の高値目標は1.36250のプライスの節目となる。

5.ポンド円のトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

現状、為替相場に影響を与えるオプションは確認できない。

日足チャート(フィボナッチ)

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1時間足チャート(ダウ理論)

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重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値158.213・安値139.510
  2. 注目の高値157.762・安値154.881
  3. 直近の高値157.370・安値155.942

本日のトレードシナリオ

ユーロ円と同様に、ドル円、ポンドドルの下落が同期した時間帯に急落しているが、156.000の節目を意識した押し目買いが入り、急反発している。
ドル円は先週急騰後の押し目を探る展開が続きそうで、ポンド相場の上昇分を相殺する可能性があるものの、ポンド高・円安のトレンドはしばらく継続する可能性があり、5日(木)の高値157.762を追いかける展開が続くと想定している。
ユーロ円と同様に押し目買い方針継続。

6.豪ドル米ドルのトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

  • 0.7200 11日(火)24:00 18日(火)24:00
  • 0.7150 11日(火)24:00
  • 0.7125 14日(金)24:00
  • 0.7100 14日(金)24:00
昨日の安値は0.71488であり、0.7150以下のオプションバリアーのサポートが効いている。

日足チャート(フィボナッチ)

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1時間足チャート(ダウ理論)

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重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値0.80071・安値0.69922
  2. 注目の高値0.72771・安値0.71296
  3. 直近の高値0.72023・安値0.71488

本日のトレードシナリオ

米国が金融引き締めフェイズに入り、豪州とのスタンスの違いが明確になるため、売られやすい。また、ドル反落の際の受け皿にもなりにくい。
ユーロドル、ポンドドルは押し目買い方針であるが、豪ドル米ドルは、米国株安によるリスクオフの際には、追従して売りたい通貨ペアとなる。
ただし、上記の0.7150以下のオプションバリアーが効いており、突っ込み売りは禁物である。

7.豪ドル円のトレード戦略

ガンマトレードに役立つオプション情報

現状、為替相場に影響を与えるオプションは確認できない。
先週高値から反落した場合にはサポートとして機能すると思われるが、現状ではレートが離れており、相場に与える影響はほとんどない。

日足チャート(フィボナッチ)

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1時間足チャート(ダウ理論)

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重要なチャートポイント

  1. 昨年来高値88.251・安値77.892
  2. 注目の高値84.294・安値82.327
  3. 直近の高値83.360・安値82.327

本日のトレードシナリオ

円高・ドル高のリスクオフ局面では最も売りに適したクロス円であり、米国の金融引き締めにともなう株価急落時には、真っ先に売りを考えたい通貨ペアとなる。
豪ドル相場はしばらく弱気が続き、ドル円は押し目を探る展開のため、反発上昇方向にポジションを取るのはリスキーであろう。
リスクオフからの反発を狙うならば、ポンド円が最も適している。


Weeklyレポートで提示したトレードシナリオに対する検証を、Dailyレポートで行うルーティンになります。

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上野ひでのり