【上野ひでのりプロFX】今週のトレード戦略 2021年11月28日(日)

【上野ひでのりプロFX】今週のトレード戦略 2021年11月21日(日)


このブログでは、下記の情報を完全無料で毎営業日提供することにより、個人FXトレーダーの必勝を全力でサポートします。

FXトレードで継続的に収益を上げるために必ず知っておくべき重要情報をリアルタイムにお届けしますので、プロに負けない優位性の高いトレードシナリオを再現できるようになります。

1.為替相場の値動きの最大要因である米国金利の最新情報
2.主要通貨ペアの値動きの概況
3.ドル円トレードの勝てるシナリオ提供

ドル円以外の通貨ペアの詳細な相場情報については、【有料】トレード戦略レポート会員用ブログで公開します。
2021年11月30日までは、毎営業日、無料でご覧いただけますので、ぜひご覧ください。

できる限りビジュアルベースで分かりやすい簡潔な説明を心がけます。

最後のまとめは、音声(インターネットラジオ)で収録していますので、各種グラフやチャートを読み取るのが苦手な方は、先にラジオを聞いていただくことをおすすめします。
最重要ポイントについて、上野ひでのりの肉声で解説します。

為替相場を動かす3大要因は下記の通りです。

  1.  金 利
  2.  投 機
  3.  実 需
特に、金利と投機の動向については、多角的に分析した最新データを提供します。
実需の動向については、何か特別なフローが判明した場合、随時お知らせします。

【まとめ】音声解説(インターネットラジオ)

為替相場概況

16日(火)のNYタイムに、米国小売売上高、米国鉱工業生産の好調な数字を受けて、ドル高方向にバイアスがかかりつつあるタイミングで、下記の要人発言が報じられると、さらにドル高を加速させた。

ブラード・セントルイス連銀総裁はブルームバーグTVのインタビューに答え、「PCEコアデフレーターがかなり高く、FRBはテーパリングを加速するなど、よりタカ派的に行動すべきだ」との考えを示した。
また、市場の金利見通し(FedWatch)には同意、今後の経済環境次第だが2022年に2回の利上げを予想しているとした。
さらに、利上げ以外でもタカ派寄りの行動ができるとし、テーパリング終了を待たずに利上げも可能だと指摘した。

米国債利回り(米国長短金利)は急騰、全面ドル高が進行し、ドル円は翌日の早朝に114.969の年初来高値をつけた。
しかし、その流れは長続きせず、17日(水)には反落に転じた。

19日(金)の18時台から株価(NYダウ先物)、WTI原油先物の急落に連れ、相場全体がリスクオフの展開に。
米国債券利回りも急落したので、安全な債券に資金がシフトした形。

為替相場のリスクオフの特徴としては
1.円買い
2.リスクオンに強い資源国通貨、ポンドが急落
3.ユーロが連れ安

したがって、リスクオフ時の特徴である「円が最強、次にドル高」の典型となり、円以外のドルストレートの相手通貨は、全て大きく下落した。
円が最強のため、ドル円、クロス円揃って急落となった。

当週を通してのユーロの暴落は、ユーロ圏でのパンデミック再拡大が主因であり、19日(金)の金融市場全体のリスクオフも、オーストリアの感染爆発によるロックダウンの実施が決定したことがきっかけになっている。

先週の通貨の強弱と売買動向

対米ドル通貨強弱(前週比)


11月10日の米国CPIショック以降継続する全面ドル高が、当週を通して継続した流れである。
ドル円は115円の節目を目指す上昇のモメンタムを維持したが、ドル高が原動力になっている。週末には反落(リスクオフの円高にシフト)して、先週末のレベルとほぼ変わらず。
17日(水)に発表された英国消費者物価指数(CPI)の数字は前回および予想を大きく上回り、英国の12月の利上げ期待を復活させ、ポンドは堅調な推移。
パンデミック再拡大懸念のユーロは週間を通して売られ最弱に。
WTI原油先物の反落相場が続き、資源国通貨に対しては逆風の週となったが、金融政策正常化が遅れている豪ドルが最弱となっている。

対米ドル通貨強弱(前日比)


19日(金)は典型的なリスクオフ相場となり、下記のような強弱関係になっている。
円>ドル>ポンド>資源国通貨>ユーロ
ドルストレートで円以外の相手国通貨は揃って下落、ドル円・クロス円は急落となった。

シカゴ投機筋 最新IMMポジション 2021/11/16時点


地場で古くから存在するシカゴ投機筋は、モデル系ヘッジファンドのようなアルゴリズム高頻度取引(HFT)は行っておらず、比較的長期のポジションを持つことから、差引枚数の大きさと方向が投機筋の相場の方向感を示していると考えて良い。
金融政策の出口戦略のトップランナーであるNZ、カナダは買い越しになっているが、その他の通貨は売り越しとなっている。
ドル円の10月の急騰を演出してきた円安の騰勢が鈍っているが、最新IMMポジションでも前週比では大幅な買戻しとなっており、円売りのピークはいったんやり過ごしたと言えるかもしれない。

ドルインデックス DOLLAR INDEX SPOT(DXY) 日足チャート

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

ドルインデックスは、93~94の揉み合いを上抜け、95.265まで上昇。
2020年7月22日以来の高水準となり、ドル全面高を示しているが、週末にかけて高値保ち合いで引けた。

為替トレードに必須! 必ず確認しておきたい関連相場情報

米国の実質金利の推移


実質金利=名目金利-期待インフレ率
という関係になる。
直近の期待インフレ率が急騰している割に、名目金利(この場合米国10年債利回り)がなかなか上昇しないため、実質金利はマイナスを深掘りしている。
株式市場にとっては追い風が続くが、早期利上げ期待から名目金利も連れて上昇する可能性が高いことから、ドル全面高の流れになっていると考えられる。

【豆知識】
意外なことであるが、日本の実質金利はプラスである。日本の期待インフレ率が低く、10年債利回りを下回るからである。
米国と日本の実質金利の差分で、ドル円相場が形成されるのが理論的で、円高が進行するはずであるが、実際には逆になっている。
四半期ごとに発表される日本経済新聞社と日本経済研究センターの「日経均衡為替レート」では、2021年の4~6月期の経済指標から導いた円の理論値は、1ドル=109.4円となっており、実勢値の円安が過熱し過ぎと言える。

FRBの利上げ予測(Fed Watch)


出典:CME FedWatch Tool
米国政策金利は、現状0~0.25%であるが、このチャートは、市場関係者が織り込んでいる来年(2022年末)までの利上げペースを示す。

  • 1回以上の利上げ確率96.3%(前週比-0.3%)
  • 2回以上の利上げ確率79.7%(前週比-1.3%)
  • 3回以上の利上げ確率49.5%(前週比-0.6%)
  • 4回以上の利上げ確率19.9%(前週比-0.6%)
前週の2022年末利上げ織り込みは81.0%であったが、当週は79.7%となり、利上げ確率はやや後退しているが、依然高水準である。

実質実効為替レート(日本銀行)


出典:日本銀行
「黒田シーリング」とは、実質実効為替レートが70を下回る水準であり、日銀の黒田総裁が2015年6月10日に「これ以上の円安はありそうにない」と発言して以降、円安の限界点として意識されている。
現状では、70割れが迫っており、日本売りの加速に懸念を持つ市場関係者が少なくないが、黒田総裁は「ファンダメンタルズを反映したものであり適正な範囲で推移」と述べており、問題視していない。

ダウ平均株価 日足チャート

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

前述の通り、名目金利の上昇基調は確認できるが、期待インフレ率がそれを上回るペースで上昇中のため、実質金利はマイナスを深掘りしている状況から、株式市場にとって追い風は続き、企業業績も好調であることから、史上最高値更新を続ける可能性が高い。

ダウ平均株価は調整局面に入っているが、ナスダック総合指数は史上最高値を更新しており、S&P500指数も市場最高値圏での保ち合いとなっているため、米国株全体としては堅調な推移であり、リスクオフとは言えない。

直近のドル円相場は株価との連動性が薄れており、金利(米国債利回り)の上昇によるドル高やWTI原油の上昇による円安の要素のほうが影響力が強くなっている。

WTI原油先物 日足チャート

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

需要の急増に対し、産油国が増産に応じない状況から、8月23日の61.76ドルの押し目から急騰、10月25日に85.39ドルをつける過程で、大幅な円安が進行した。
しかし、足元の在庫は増加しており、85ドル水準が強力なレジスタンスとなりそうである。
85~90ドルが需要減を招かない限界値であると考える市場関係者が多く、悪いインフレ(スタグフレーション)懸念と連動する円安が、これ以上加速する可能性は低いと思われる。

19日(金)の欧州タイムに急落し、75.12ドルの安値をつけ、フィボナッチ・リトレースメントの38.2%の押し目レベル76.36ドルを割り込んで大引けとなっている。
61.8%の押し目レベルが70.79ドルとなっており、下落方向では75~70ドル、上昇方向では75~80ドル、80~85ドルのレンジを意識したい。
2021年内に年初来高値の85.39ドルを超えるような急騰を見せる可能性は低いと考える。

したがって、原油高が原因の円安で、ドル円が115円の壁を超える可能性も低いと思われ、115円超の大相場を作るためには、米国金利高によるドル高がドライバーになるだろう。

ドル円のファンダメンタルズ

米国の経済環境と今後の金融政策

  • FRB議長人事の発表が遅れている。パウエル議長の再任、ブレイナード理事の新任の確率は五分五分か。ブレイナード氏はパウエル氏よりも、ややハト派とされ、市場はこれを好感する可能性もあるが、民主党急進左派の支持を基盤とするため、ウォール街の動揺が広がり、相場が乱高下する可能性のほうが高いか。市場はパウエル氏再任を望んでいる。
  • 株価が史上最高値を更新中
  • 足元のインフレが加速している状況の中、FRBの「インフレは一時的(transitory)」の見通しが誤っている可能性
  • 11月から量的緩和の縮小(テーパリング)を開始し、2022年半ばで終了見込み
  • FRBの要人発言では、利上げを急ぐ局面ではないと繰り返すが、市場では2022年末時点で2回以上の利上げを80%以上織り込んでいる

米国債利回りとドル円相場


FRBのテーパリング開始にも関わらず、ベンチマークとなる10年債利回りは、3月30日の年初来高値1.774%を上回ることができない状況。
2年債、5年債の上昇に比して、20年債、30年債が逆イールド(利回りの逆転現象)も発生しており、将来的な景気減速を早々に織り込む現象も発生している。

米国と日本の10年債利回り(長期金利)の格差とドル円相場


実質金利の比較より簡便な名目金利の比較を行っている。
利回り格差の拡大がドル円相場の上昇につながるというのが理論的であるが、必ずしも比例的には動かないので注意したい。
日本の10年債利回りの変動は非常に小さいため、米国10年債利回りを長期金利のベンチマークとして、ドル円相場の方向性と重ねるという利用のしかたで良いだろう。

ドル円相場に特に影響を与えるイベント

  • 未定 FRB議長人事が決定(パウエル氏かブレイナード氏)
  • 22日(月)25:30 米国2年債入札
  • 22日(月)27:00 米国5年債入札
  • 23日(火)27:00 米国7年債入札
  • 24日(水)22:30 米国新規失業保険申請件数・失業保険継続受給者数
  • 24日(水)22:30 米国第3四半期GDP【改定値】
  • 24日(水)22:30 米国個人消費【改定値】
  • 24日(水)22:30 米国耐久財受注
  • 24日(水)24:00 米国新築住宅販売件数
  • 24日(水)24:00 米国ミシガン大学消費者信頼感指数【確報値】
  • 24日(水)24:00 米国PCEコアデフレーター ★
  • 24日(水)24:00 米国個人所得・個人支出
  • 24日(水)24:30 米国週間原油在庫
  • 24日(水)28:00 FOMC議事録公表(11月2日、3日分) ★
  • 25日(木)米国祝日(感謝祭) 米国金融市場は休場
  • 26日(金)米国ブラックフライデー 米国金融市場は短縮取引
本来は、既に発表済であるはずのFRB議長人事の決定が遅れている。
週明けのいつ発表になるのか予測不能なので、発表直後のあらゆる金融相場の乱高下には警戒を強めたい。
パウエル議長再任であれば、マーケットに歓迎され、リスクオンで株価上昇、ドル円・クロス円の上昇となると想定している。
ブレイナード氏新任であれば、パウエル氏よりハト派スタンスを歓迎するリスクオンの可能性よりも、民主党急進左派の支持を基盤とすることが嫌気され、警戒のリスクオフに傾く可能性のほうが高いかもしれない。
民主党急進左派は富裕層から富裕税を取り立てを主張するなどウォール街とは相性が悪い。

週前半には、重要な経済指標の発表はないが、米国債の入札が続くため、その結果を受けた米国債利回り(米国長短金利)の変動が、ドル相場に大きな影響を与えそうである。
最近の入札では応札倍率の低下傾向が見られ、債券相場の下落、利回り上昇につながるケースが多い。

25日(木)は米国の感謝祭祝日、翌日はクリスマス商戦がスタートするブラックフライデーである。
26日(金)は米国金融市場は短縮取引であるが、米国経済は実質的に4連休となる。

その直前の24日(水)は、需要な経済指標の発表が集中しており、特にFRBが消費者物価指数(CPI)よりも、インフレ指標としてより重視する「PCEコアデフレーター」の発表が最重要であり、10日のCPIショックの再来の可能性も念のため警戒しておきたい。
その4時間後には、FOMC議事録が公表、今後の出口戦略のヒントとなり、あらゆる金融相場に少なからず影響を与えるだろう。

ドル円のガンマトレードに役立つオプション情報

「ガンマトレード」とは、大きめのオプションの権利行使価格(ストライク)に対して、期限日のNYオプションカット(24時)に向けて行われる優位性の高いトレードである。
オプションカットの直前まで、ストライクを上回れば売り、下回れば買いのポジションが増加していきストライクに収れんしていく値動きが典型的である。

  • 115.50 24日(水)24:00
  • 115.00 25日(木)24:00
  • 114.25 25日(木)24:00
  • 114.20 23日(火)24:00
  • 114.00 24日(水)24:00
  • 113.50 24日(木)24:00
  • 112.40 24日(木)24:00
25日(木)期限の115.00のストライクは、レートが接近するにつれ巨大化して大きなレジスタンスとして機能するだろう。
19日(金)の安値が113.585であり、113.50のストライクがサポートとして機能しそうである。
それらの中間の114.00、114.20、114.25のストライクの近辺が、保ち合いの中心レベルになりそうだ。

その他の主要通貨ペアに影響を与えるイベント

【有料】トレード戦略レポート会員用ブログで公開します。

ドル円のテクニカル分析

日足分析(フィボナッチ)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

フィボナッチ・エクスパンションによるOP(メインの高値目標)は、115.850となっており、2021年内の高値の限界レベルと考えるが、到達確率は五分五分であろう。
115.000のプライスの節目のレジスタンスは非常に強力である。
米国CPIショックの前日、11月9日(火)の安値112.725は、COP(控え目な高値目標)の112.652にサポートされた。
押し目からの急反発のモメンタムは17日(水)に114.969の高値まで一気に相場を押し上げたが、19日(金)の大きな調整でいったん収束し、114.000のラウンドナンバーを挟んだ保ち合いが続きそうだ。

1時間足分析(ダウ理論)

画像をクリックすると、別画面でフルHD表示できます。

9日に112.725の深めの安値をつけ、この日を基準日として、5営業日連続で高値・安値を切り上げており(一部例外あり)、上げダウ継続中であったが、17日(水)には高値を切り上げ、安値も切り下げて、日足としては高値圏での包み足の陰線引けになってしまい、反落のサインを点灯させた。
19日(金)には前日の高値を切り上げてみせたが、その直後に急落に転じ、前日の安値も切り下げて、日足として再び包み足の陰線引けであり、週明けは下落バイアスを維持したままのスタートとなる。

重要なチャートポイント

  1. 年初来高値114.969・安値102.592
  2. 注目の高値114.969・安値112.725
  3. 直近の高値114.537・安値113.585

今週のメインシナリオ 確率90%

週明けのスタート次第で、今週の中心相場が決まってきそうである。
早々に114円台に定着となった場合には、19日(金)の高値114.537レベルを追いかける展開になりそうだが、米国金利上昇、原油相場の急反発というファンダメンタルなサポートがないと、その可能性は低いと考える。
下落バイアスを維持して週明けのスタートとなり、113.750の重要な節目のプライスを中心とした保ち合いになる可能性が高いだろう。

  • 高値(上限) 115.000
  • 高値     114.537
  • 中心レベル  113.750
  • 安値     112.725
  • 安値(下限) 112.500

今週のサブシナリオ 確率10%

次期FRB議長人事がきっかけで、米国金利とドルの大幅高を招き、ドル円が急騰し、115円の壁を突破する。


ドル円以外の通貨ペアの詳細な相場情報については、【有料】トレード戦略レポート会員用ブログで公開します。
2021年11月30日までは、毎営業日、無料でご覧いただけますので、ぜひご覧ください。

上野ひでのり